やっぱ前ゴムでしょ!





ビニ前
前ゴムシューズって?
形としては、上記の写真をご覧下さい。誰しも必ず一度や二度は見たことがあると思います。「懐かしい形」 だなあ、と思っている方も少なくないと思います。子供の頃学校の上履きや外履きに履かれたかと思います。
素材ですが、大きく分けてアッパーの材料(甲材)が塩化ビニールのものと綿(ズック布)の2種類あり、甲の履き口には伸び縮み する綿の甲ゴムが縫いつけてあります。ただそれだけ。余計な物はありません。無駄な飾りも皆無。
底材ですが、初期の頃は生ゴムを使用していましたが、現在は生ゴムとビニル底の2種類があります。
靴の中敷きですが、ただ綿の薄い布が貼付されているだけです。本当に無駄な部分がないです。

製造メーカーについて
ビニール製の前ゴムシューズは、カラーバレーシューズ・白バレーシューズと合わせ、業界では「学童三品」と呼ばれているそうです。
現在生産している主要なメーカーは、九州にある「月星化成」・同じく久留米にある「アサヒコーポレーション」・ゴムボートや建材で有名な「アキレス」 があります。他にもフクスケが生産しているようです。・過去には世界長・ミツウマ・ツバメなどの主要ゴム靴メーカーが生産していましたが現在は生産をやめてしまったようで見かけることが出来ません。
布製の前ゴムですが、月星化成とアサヒコーポレーションが生産しているようです。月星は「フレッシュメイト」という自社ブランド名で生産しているようですが、アサヒコーポレーションが生産しているのを 今まで全く知りませんでしたので、どなたかご存じの方は是非教えて下さい。
その他、子供服で人気のMikiHouseやサイモンなどのアパレルメーカー、海外のメーカーとうも形は若干違いますが生産しています。

前ゴムシューズのバリエーション
メーカーでほぼ同じ形を生産していますが、メーカーによって違う部分もあります。
まず、一番目立つ甲ゴムの部分ですが、メーカーによってライン(線)の織り込みや色が違ったりします。ラインの無いのもあります。また甲材の縁取りの色や甲ゴムの大きさ、底材の模様がメーカーによって違います。
馴れてくると、メーカーによって全体のシルエットの違いが分かることでしょう。
色についてですが、古くは様々の色があり、白・コバルト・黄・赤を始め藤色や鉄紺などがありました。現在はビニール製は白・黄・コバルトが主流です。甲材が綿のものは他に紺や赤もあるそうです。私の子供のころの記憶では、 チェック柄のビニール前ゴムも有ったような気がするのですが、どなたかご存じ有りませんか?
旧ジェットラン
昭和30年代後期の月星製前ゴムの広告

OEM品の謎
今はほぼ絶滅したようですが、昔はOEM品がかなり出回ったようです。見かけや甲ゴムはアキレス製と変わらない「ヤングメイト」、月星製と変わらない「EZE」(だったかな?)、アサヒの甲ゴムを使用したミツウマ製の前ゴムなど、 亜流を含めるとかなりの数のメーカーが前ゴムシューズを販売していたようです。それだけ需要があったのでしょう。
最近気が付いたのですが、フクスケの前ゴム(カラーマイティ)ですが、世界長の甲ゴムと同じな気がするのは私だけでしょうか・・・
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